スタンダードな逆子の鍼灸治療

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 先日、逆子で治療に来られていた妊婦さんから、「逆子が治りましたが、そのままお灸を続けていいですか」といううれしい電話がありました。

 この方は、最初の子どもさんは通常の位置にいたのですが、今回二人の目の子どもさんは骨盤位、すなわち逆子でした。今度のお産も、ぜひ自然分娩でしたいという希望から、ネットで逆子に鍼灸が効くと調べて来られました。


 上の写真は、ちょっと古いのですが、1988年2月20日に福島民報新聞に掲載された、「逆子の矯正にハリ、成功率90%」という記事です。(クリックして拡大すると読むことができます)

 治療方法は、足の小指の爪の付け根の外側にある「至陰」のツボにお灸をし、内踝(くるぶし)の内側の上にある「三陰交」のツボに灸頭針をするものです。
 東邦大学医学部産婦人科の林田和郎医師が、全日本鍼灸学会でも発表されたもので、この方法により高い確率で逆子が治ります。

 以来、この方法がスタンダード的な逆子の鍼灸治療として広まり、当院の逆子治療も同じ方法でしています。

 ただ、残念なことは100%の治癒率ではないことです。
 逆子が治らなかった例として、へその緒が巻き付いていたとか、羊水が少なかったなど、何らかの原因があるとされています。

 「三陰交」のツボは、逆子に効くだけではなく、妊娠中の浮腫(むくみ)や便秘などを改善する効果があります。
 したがって、逆子が治った後も、このツボに続けてお灸される方も少なくないです。



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 この写真は、「三陰交」にせんねん灸をしているところです。
 鍼灸院だけの治療ではなく、こうして自宅での施灸を併せると治りやすいですし、妊娠の経過もいいです。


 逆子の平均治療回数は、5~6回です。
 お母さんと子どもさんの身体に負担をかけない妊娠中の治療として、お試しになられてはいかがでしょうか。



 [関連ブログ]
ブログ 水の旅人:「貴重な逆子治療の体験レポート

 [関連サイト]
一寸法師ハリ治療院:「逆子の鍼灸治療」

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